皆さんはお店で靴を買う時どのようなことに注意して買いますか?
・靴は夕方に買った方が良い
・つま先に余裕があった方が良い
・紐靴は大きめでも良い
どこかで聞いたような噂が色々ありますが、これらの噂について靴製造及び、靴の販売に従事していた事のある私が詳しく解説します。
目次
大きめの靴を履いてしまう理由
そもそもなぜ大きめの靴を履いてしまうのか。敢えて、大きめを履いている人と知らずに大きめの靴を履いてしまう人がいると思います。日本人は特に、自分の足のサイズに疎いので適当に靴を買っている人も多いと思います。
また、大きめを履く理由として、
・自分の足のサイズをわかっていない
・幅が当たるという理由でサイズをどんどん上げる
・大きめの方がかっこいい
ここら辺の理由が大半かと思います。
靴は夕方に買った方が良い?
結論から言って、いつ買っても良いです。
これは、夕方の方が足が浮腫むから午前中に買ってしまうと夕方足が痛くなってしまうという解釈から生まれた噂です。
もちろん、人によって浮腫みやすい人はいますが、午前と午後で1サイズ変わるほど浮腫む人はほとんどいません。むしろ、この考えだと午前中はワンサイズ大きい靴を履く羽目になりますよね。
大きめを履くと足を痛める
大きめの靴を履くと、靴の中で足が動くので靴ずれが起きたり、つま先に変な力が入り、小指が外側に向いて靴に当たり痛くなったりします。
理想としてはつま先は7mm程度の余裕があった方が良いとされています。
紐靴は大きめでもいい?
紐で締めることが出来るので大きめを買っても問題ないと思いがちですが、そんなことはありません。
靴は何度も屈曲できるように作られていますが、屈曲する場所は決められています。
大きめを履いてしまうと、足の曲がる所と靴の曲がる所が一致しないので、靴にとって大きな負荷がかかります。当然、曲がる予定の無い所を無理矢理屈曲させるので靴はすぐにダメになってしまいます。
大きめの靴を履くデメリット
大きめの靴を履くと3つのデメリットがあります。
・足が臭くなる
・靴がすぐ壊れる
・外反母趾になる
一つずつ解説していきます。
足が臭くなる
大きめの靴を履くと、歩行時に自然とつま先に力が入ります。
これは大きい靴を履いていると、蹴り出しのタイミングで踵が浮くのを防ぐために自然としてしまう行為です。
この状況になると、足は緊張状態となりアポクリン腺から汗が出るようになります。
アポクリン腺とは、暑いときにかく汗とは違い、緊張状態の時に出る脂汗です。このアポクリン腺から出る汗は臭いニオイがするのが特徴です。
足が臭い人は、自分の靴のサイズが本当に合ってるか確認してみてください。
靴がすぐ壊れる
先ほども書きましたが、靴はあらかじめ屈曲する部分を想定して作られています。
大きめの靴を履いてしまうと、靴の屈曲する部分と足のボールジョイント(指の付け根)がずれてしまいます。
これにより、本来曲がる予定の無い所が曲がってしまい、靴にダメージが蓄積されます。もちろん、革靴なんかは変な皺が入りますし、キャンバススニーカーもアタリが出てしまいます。
写真の靴は全くサイズが合っていない靴の皺の入り方です。皺が甲の方に寄っていますよね。足と靴に隙間も沢山あるので皺も深いし、ランダムに沢山入ります。
そして、靴にはシャンクという背骨の様な物が入っています。シャンクは、安定して歩行出来るように、サポートとして入っていますが、大きい靴を履くとシャンクを痛めてしまい、靴の内部で破損してしまいます。
シャンクが破損すると、異音がしたり、足の疲れの原因になります。
外反母趾になる
今の若い子って意外と多いんですよ。
先ほど書いた通り、大きい靴を履くと蹴り出しのタイミングで指先に力が入ります。つまり、歩いている限り、常につま先に力が入った状態になります。
つま先に力が入ると、親指が少し内側に入るんです。そうすると、親指の付け根は外側に力が入るので外反母趾になる、という事です。
外反母趾は本当につらい症状です。好きな靴を履けないどころか、痛くて歩けなくなります。
おしゃれな皆さんはそんな思いしたくないですよね。
まとめ
大きめの靴を履くことは百害あって一利なしです。靴にとっても、足にとっても負担が大きいのです。
足の健康が損なわれると、活動範囲が一気に狭くなりますよね。自分の足でどこにも行けないなんて辛いですよね。
そうならない為にも、今から正しいサイズ選びを心がけることが大切です。足に異変が起きてからでは遅いのです。
是非参考にしてみてください。