最近、何かと話題に上がるZOZOですが、景気が良い話ばかりではなく、暗雲が立ち込める話題もちらほら。その一つがゾゾタウンの株価急落！
株価が下がると資本金が減り、資金繰りが悪くなります。資金繰りが悪くなると、サービスの低下に繋がりますので、ゾゾタウンを利用している方は他人ごとではないのです！
目次
株価下落の理由
昨夏には5000円以上をつけていたZOZOの株価ですが、4-6月の四半期決算の数値が26％の営業利益マイナスというもの。マーケットの期待感が高かった反動で一気に下落相場となりました。
また、１月３１日に2019年3月期の業績予想を下方修正し、純利益予想を280億円から36.4％減の、178億円に引き下げると発表しました。減益は、2007年の上場以来初めての出来事で、これを機に２月に入ってから株価が2000円を割り込む結果となりました。
ZOZOスーツによる経費圧迫
ZOZOと言えば、ZOZOスーツです。ZOZOスーツによって、自身の体系を測り、自分の体系にピッタリな服が買えるという、今までにない施策が話題を呼び注文が殺到しました。
しかし、無料ということもあり、予想数を上回る注文で出荷が遅れ、半年以上待つ状態となりました。半年待たされたユーザーはZOZOスーツが届くころには熱が冷め、使うこともなく、クローゼットの中に仕舞います。
ZOZOスーツという画期的なサービスによって、プライベートブランドの差別化を行い、営業利益の拡大を試みましたが、話題性ばかりが先行し、実際の売り上げには繋がらなかったのが原因です。
ZOZOARIGATOによるZOZO離れ
ゾゾの有料会員新サービス「ZOZOARIGATO」が12/25からスタートしています。このサービスは、ゾゾでの買い物が常に10～30％の割引を受けられます。また、割引を辞退することによってZOZOの指定する、非営利団体に寄付することもできます。
「ファッションを楽しみながら社会貢献出来る」をコンセプトに打ち出したこのサービスですが、様々な物議を醸しだしています。
この10～30％の割引は、ショップではなくZOZOが負担するのでショップにはダメージが無いと思いがちですが、「恒常的な値下げによりブランド価値が毀損される危険性が高い」とし、オンワードHDはゾゾタウンからの撤退を決定しました。
また、正式に発表はしていませんが、私がチェックした限りでは、２月に入ってから「エンダースキーマ」の商品掲載も消えています。これらは、ブランド価値が棄損される危険性の他に、一物二価の問題も挙げられます。
エンダースキーマ復活してました！
リアル店舗が展示会化する
ZOZOで恒常的に10％OFFになれば、ZOZOに出店しているブランドのリアル店舗は、ZOZOで買う為の”展示会化”してしまう恐れがあります。それが一物二価の問題です。
一物二価とは、同じ商品（一物）が場所によって２つの価格（二価）で展開されていることです。これは、ショップ側としては大きな弊害であり、リアル店舗の売り上げが下がれば縮小均衡を強いられ、ブランドとしての力がどんどん失われていきます。
今後、リアル店舗は店舗で購入する動機となる付加価値を、価格以外の所でどう提供するかが急務となっています。
しかし、店舗での付加価値をつけるより、手っ取り早いのがゾゾタウンに出店するのをやめることです。
こうした懸念から、各アパレル社や、ブランドサイドはゾゾへの出店及び、出品を敬遠しており、魅力的なショップ、商品が減少傾向にあります。
前澤社長のビッグマウス
前澤社長と言えば、女優の剛力彩芽と交際宣言や、プロ野球チーム買収案、民間初の宇宙旅行の発表など度々世間を騒がせるニュースで耳にします。
そして記憶に新しいのが、１億円お年玉キャンペーンです。これは、ツイッターで前澤社長をフォローし、ツイートをリツイートした人100名に100万円をプレゼントするという企画です。
私財を投げ打ったこの金持ち企画ですが、実はこのキャンペーン発表の前日は、ZOZOの株価が過去２年間で最安値の1843円を記録した日だったのです。
そして、このキャンペーン終了日には株価が200円以上も上がり2000円台に回復しました。ちなみに、200円上昇すると約285億の資本金にもなります。
このように、度重なる話題づくりで株価を何とか調整してきましたが、そろそろネタ切れではないかという声があがっています。その理由に、個人投資家の予想株価は1178円と売りが強い予想となっています。
まとめ
２月に入って、ツイッターの利用を休止し、本業に集中するという宣言をした前澤社長。話題作りではなく、新しいサービスの開発が伺えます。
もともと、ZOZOスーツの改良を進めており、よりスムーズに、手間が無く、簡単且つ正確に測れるようにバージョンアップするのは近い将来実現すると思います。
また、ZOZOシューズなるものの噂も聞きますが、簡単に足のサイズが測れて自分に合った靴を簡単リーズナブルに注文できる日は来るのでしょうか。
